91.夏草
生と死が混ざり合う日の夏草や高く高くと燃ゆる光に
(彩月)
連作(首)
(彩月)
(よる子)
二年ぶりの更新です。
彩月もよる子も生活に追われつつも、夢を現実とするために確実に進んでいます。
(よる子)
90.梅雨入り
(彩月)
連作(首)
(彩月)
今夜も蛙は大合唱。
どこにいたって聞こえてくる。
雨が降れば窓辺に走り、
硝子窓に額をくっつけて、耳を澄まして。
自然と笑みがこぼれる。
ぴょんぴょん跳ねて、歌いたくなる。
今夜も蛙と一緒に大合唱。
雨に打たれ 空に向かって朗らかに歌う。
(よる子)
小さな一過性脳虚血発作を繰り返しているため、根を詰めてテーマを決めたり、昔の写真フォルダからテーマの写真を選んだりすると本当に倒れてしまうなあと思い、更新が途絶えています。
彩月にSNSの使い方を伝授したいのですが、なかなか会えず、会っても短時間のため違う方向に話が盛り上がり…まあ、なんとかなるかな!いずれ覚えてもらいましょう!
(よる子)
88.いち
きみがこの世に生まれ我幾度でもいちばんはじめの喜びを知る
(彩月)
連作(三首)
「今はこれ。こっちじゃないのの」指さしていつも心のままにいちばん
一歳の祝いに餅負い泣く子みていのちの尊き一端を知る
いち、にいと数知らぬのに不思議にもいちの指して得意げに「うー」
(彩月)
(よる子)
87. 虹始見
初めての虹はほんのり淡かった空の一部と溶けていたっけ
(彩月)
連作(首)
(彩月)
画面に表示された豪雨の文字。
文字とは裏腹に外の景色はあまりに静かだ。
窓を開ければ雨の匂いも、道に弾ける雨粒の音も聞こえるけれど、
此処は遮断されている。
良くも悪くも。
最後に傘をさして外を歩いたのは何年前だろう。
ぐずついた天気が好きな私。
傘は好きだけど、傘をさすのは嫌いな私。
雨が好き。
雨上がりが好き。
雨上がりの朝、大きな虹を見つけて遅刻した高校時代。
虹始見。
それを知っているから、雨が好きだと躊躇いなく言えるのだろう。
明日は晴れるか。
雨時々晴れ。
いつでも虹が見つけられるように、
明日は窓のそばで過ごそう。
(よる子)
86.私も私も!
「ねぇタッチ」「私も私も」押し寄せる赤い帽子を被りし幼子
(彩月)
連作(首)
(彩月)
移ろう季節に彩りを添える賑やかな花たち。
一瞬を切り取るのに忙しい。
私も 私も!
そんな声が聞こえるような気がして、
振り返り
微笑みながらレンズを向ける。
瞬きも忘れて。
(よる子)
85.微睡み
(彩月)
連作(首)
(彩月)
朝も昼も夜も関係なく
これまでを埋めるかのように微睡む。
出口のあるどろどろに溶けた光の中に
抵抗することなく迷いこむ。
(よる子)