五月のよる

よる子と彩月の気まぐれで出来たことばと写真の出逢いたち。世界のほんとうのことを探すふたりの旅路。

2018-02-28から1日間の記事一覧

38.家路

(彩月) 連作(首) (彩月) 少女は小高い丘から夜のヴェールがかかる街を見下ろす。オレンジ色に灯っていく家を数えていた。ひとつ、またひとつと。 誰かが帰る場所なのだ。そう思った刹那、また一つ灯る。滲む夕景。 暗くなれば灯りを灯してきた。そして今も。…