五月のよる

よる子と彩月の気まぐれで出来たことばと写真の出逢いたち。世界のほんとうのことを探すふたりの旅路。

33.粉砕

f:id:maynightwords:20180223211026j:image(彩月)

 

連作(首)

 

(彩月)

 

砕けた、のでは無く砕いた。
砕かなければ嘘で塗り固められた硝子の檻から逃げられなかった。
逃げることは戦うことでもあると知った。
砕いた硝子は身体に突き刺さったまま。
それでも尚 空は以前より明瞭かつ美しい。
砕いた自分を責めるのをやめた日の夜。

(よる子)

 
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