五月のよる

よる子と彩月の気まぐれで出来たことばと写真の出逢いたち。世界のほんとうのことを探すふたりの旅路。

44.ほほえみ

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哀しみも喜びも知りすべて抱きほほえむ色は紫という

(彩月)

連作(七首)

ほほえみをたたえ胸張り歩むきみ6年間の誇り纏って

ほほえみを浮かべ「素敵な式でした」そんなあなたも頰に涙が

元気よく肩組み揺れて歌う子らほほえみ明日へ涙をこえて

ほほえみをたやさぬ人が巣立ちゆく子らに贈るは「また会おうね」と

「また会おう」それは天にて再会すということよ先に逝くから

その人はいつでも天に召さること覚悟しながらほほえみ生きる

ほほえみは気高さ赦しを抱くもの柔和な瞳の深き淵見ゆ

(彩月)


まだ見ぬ我が子よ

あなたがどんな時もほほえみを絶やさぬように祈る。

無理に取り繕って笑えというわけではない。

泣くことや怒ることもとても力が必要だし

時には必要だ。

何より勇気を伴う。

しかし一のほほえみは十の悲しみを吹き飛ばすだろう。

十の悲しみがあなたの一のほほえみを奪わないように

我が子を授かる前から自分に強く言い聞かせる。

どんな時も共にほほえみ合えるように、と。

(よる子)

 
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