五月のよる

よる子と彩月の気まぐれで出来たことばと写真の出逢いたち。世界のほんとうのことを探すふたりの旅路。

7.小さな

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こんなにも小さな花に降りそそぐ光の粒が目覚め生きろと

(彩月)

 

連作(十首)

懸命に我に向かって伸ばし居る「大好き」の意味小さきてのひら

小さな手パタパタとふり全身で喜び爆発させる乳飲み子

あーうーと喜び怒り声色を変えて小さな口で母呼ぶ

くしゃくしゃに喜び「んきゃ」と笑う時ちらりと見える小さな歯二本

赤ちゃんの爪がこんなに柔らかなことを我知るハサミを入れて

ぽちゃ赤子お尻が重く寝返らぬその気がないなら仕方がないか

懸命に小さな腕を突っ張って前に行こうとするも後退

こんなにも小さな身体のどこからかこんなに大きな泣き声がでる

離乳食たべたくないと白刃取りお匙をポイ捨て小さな抵抗

鼻掃除好きじゃないのと風呂上がり両手でブロック小さな抵抗

(彩月)

 

突然降る新しい色彩よ
むせ返る香りにクシャミをすると
ますます頭上に降ってくる。
楽しげな笑い声をあげながら。

 

降る、という言葉が適切かどうかは分からないが、
何故か一番しっくりくる。
ほら、またむずむず。
近くの黄に触れてみる。
君はショーウィンドウのマグカップ。
こちらのベージュは 食べかけのパンケーキ。

色の洪水に飲み込まれながら
色とりどりのナニカに 小さな命を吹き込む作業。
僕の小さな世界から 外へ外へ。

ほら、またむずむずが始まった。
至福のときが始まった。

(よる子)

 

 

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